「無知の知」の人の弟子の弟子。
「アリストテレス無敵の弁論術」を読んでみた

おれの言ってることは100%正しい。
ちゃんと1から丁寧に説明してるのに、理解しようともしない。
不思議。理解できない。なんで。
って悩んだことないですか?
この悩みって2000年も前からあるみたいです。
というのは、
アリストテレスに言わせれば、「話す内容さえ正しければ、相手を説得できる」という考え自体、錯覚なのです。
「アリストテレス無敵の弁論術」より
からです。
「アリストテレス無敵の弁論術」
著者は、高橋健太郎さんです。
この本から学んだことを書いていきます。
僕は今まで話す内容が正しければ、相手を説得できると思ってました。
だけど、この本には、その考えは錯覚だと書かれていました。
正直「え?そうなの?」って感じです。
そんなのあたり前じゃんって思う人はいっぱいいるだろうけど、僕みたいな人のために書いていきます。
アリストテレスが相手を説得するのに必要なことは
- 話す人の人柄
- 聞く人の気分
- 話の内容の正しさ
この3つが重要だそうです。
話す人の人柄とは

話す人の人柄で説得力が違います。
人によって話の信憑性が変わります。
麻雀のルールについてモメたとします。
麻雀って地方ルールが多数あり、符計算ありなしとか、喰いタンありなしとか、先付けありなしとか。
トランプでお馴染みの大富豪。
トランプ政権ではないですよ。
トランプでお馴染みの大富豪は、地方ルールがいっぱいある、みたいな感じです。
地方ルールの麻雀は、けっこう矛盾が出てきます。
矛盾が出たときってまぁまぁモメます。
モメるなら地方ルール使わなければいいやんって思うかもですが、大富豪と同じでそのほうが分かりやすいし、面白いから地方ルールを使っています。
そのときに、「これが、正しいルールだ」と決めるのは、メンバーの中で発言力がある人もしくは麻雀に詳しい人じゃないですか?
間違ってもいつも負けてばかりのメンバーの発言が採用されるなんてことはないと思います。
ただ、このいつも負けてばかりのメンバーの発言も「麻雀のプロによると、こっちが正しいルールだ」と言えば他のメンバーも妙に納得する場合があります。
もちろん、その場に麻雀のプロがいて「こっちが正しいルールだ」と言えば即解決です。
つまり、その道の専門家ほど説得力が増します。これが、人によって説得力が違うということです。もちろん知識だけでなく、優しいとか利他的とか話す人の誠実さも大切です。
なので話す人の人柄が重要です。
聞く人の気分とは

聞く人の気分も説得には重要です。
聞く人とは「説得される人」「説得を聞いている人」です。
モメた相手の気分がいいと説得できるのはわかりますよね?
お母さんからお小遣いをもらいやすいときって断然お母さんの気分がいいとき。
ただこの本では、お小遣いをもらうには他にもお父さんとかおじいちゃんとかおばあちゃんを味方にしたほうがもらいやすいよって書いてありました。
この本では、聴衆に味方してもらいましょう。
味方にするために聴衆の感情を操りましょう。
こういう言い方をすれば操れます的なことが書いてあります。
つまり、説得される人の気分、説得を聞いている人の気分がすごく重要です。
話の内容の正しさとは

愛情をこれでもかってくらい注いだほうが、いい子に育つ。
愛情あげないほうが、いい子に育つ。
っていうことです。
ごめんなさい嘘です(笑)
この本には、正しいこと言ったほうが説得力が増すのは当然のことだが、とはいえ、どういう言い方がいいのか?的なことが書いてあります。
「〇〇だから××」という話し方をすると、単に「××」と主張するより論理的に聞こえるとか、
トポスについて書かれています。
ダウンタウンDXの赤いポストじゃないですよ。
ここでいうトポスは、アリストテレスが考案した「説得のためのテンプレートのこと」です。
トポスも14個紹介されていました。
長文になるのでひとつだけ紹介します。
「反対のトポス」
「AはB。だから、Aの反対はBの反対となる」
「命令されて悪いことをした人間を非難するのが間違っているなら、命令されて善いことをした人に感謝するのも間違っていることになるよ。命令されて現場に出向いた消防士に感謝するのは間違いだと言うのか?」
「相手の主張に従うとおかしな結論になる」と訴えるのがポイントです。
「アリストテレス無敵の弁論術」より
とのことです。
つまり、子どもには愛情を注ぎましょう、分かりやすい言い方で納得してもらえるように伝えましょうということです。
まとめ

何を言っているかではなくて、誰が言っているか。
何を言っているかではなくて、誰が支持しているのか。
そもそも分かりやすい?納得できる?
ということが重要だとこの本には書いてありました。
P.S
常識とは「みんながそう思っているから」もしくは「頭がいい人がそう思っているから」という理由で成り立つもの。
常識の本質は、みんなにそう思われている事実にあるのであって、その内容が正しいかどうかは関係ない。
「アリストテレス無敵の弁論術」より
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