選択肢が少ないほうがジャムは売れる。
ジャムの法則(決定回避の法則)とは

人は、選択肢が多いと行動しなくなるという心理メカニズム。
面倒くさくなるからです。
「選ぶ」って意外と疲れます。
想像してみてください。
電球切れで、新しい電球を買うときのことを。
大きさは?明るさは?メーカーは?色は?省エネ?
似た電球がいっぱいでどれを買っていいのか・・・正直うんざりします(笑)
ジャムの法則(決定回避の法則)の心理学的実験

コロンビア大学の社会心理学者シーナ・アイエンガーが行った実験。
- 「24種類」のジャムを売ったときの試食率と購買率
- 「6種類」のジャムを売ったときの試食率と購買率
ジャムの種類が多いほうが売れるの?少ないほうが売れるの?っていう実験です。
どうなったと思います?
結果は、試食率が高いのは「24種類」のジャム。購買率が高いのは、「6種類」のジャム。
つまり、多くの人から注目を集めたのは、「24種類」のジャム。
売れたのは、「6種類」のジャム。
意外じゃないですか?ジャムの種類が少ないほうが売れたんですよ?
いろんな種類の電球を置いておくより、数種類しか置いてないほうが売れるってことですよ?
意外ですよね。
クソいっぱい電球並べやがって!!電球なんとかせいや!!(笑)
しかも、「6種類のジャム」の購買率は「24種類のジャム」の購買率の10倍です。
なかなか無視できない数値です。
ジャムの法則(決定回避の法則)と現状維持の法則

ジャムの実験を行ったのは社会心理学者シーナ・アイエンガーですが、提唱したのはプリンストン大学の行動経済学者エルダー・シャフィールです。
シャフィールは、ジャムの法則(決定回避の法則)と同時に、もうひとつの法則も提唱しました。
選択肢が多いと心理的な負担の少ない、いつもどおりの行動をとる「現状維持の法則」です。
ジャムの実験で言えば、ジャムの選択肢が多い場合、いつもイチゴジャムを買う人は「いつも通りのイチゴジャム」を購入。
普段ジャムを買わない人は、「いつも通り買わない」という行動をとるということです。
まとめ

提示する選択肢の数をコントロールすることで、ビジネスシーンに有効活用できます。
メニューが多いなら、メニューを減らしてみましょう。
- メニューが多いほうがお客は来る
- 実際、自分が客だったらメニューの多い店に行く
という考えもわかりますが、ジャムの法則(決定回避の法則)的には正しくありません。
思いきってオススメ数点に絞り込んだほうが、お客様の心理的負担を減らすことになります 。
逆に、これまでと同じ行動をしてほしいなら、選択肢を多く提示しましょう。
選択肢が多いと、「面倒くさそうだから、このままでいいや」となり、同じ行動を取ってもらえる可能性が高くなります。
思い出してみてください。
車の保険の契約の更新を。思考停止じゃないですか?
~P.S~
愛のない選択は、決して良い結果にはならない。
哲学者プラトン
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