小さなお願いから。
- 「フット・イン・ザ・ドアって何?」
- 「フット・イン・ザ・ドアって効果あるの?」
- 「フット・イン・ザ・ドアってどう使うの?」
みたいなことを知りたい人への記事です。
「はぁー。この仕事やってほしいけど、絶対やってくれないだろうな・・・。」
「んー、どうしても欲しいんだけど、すんなり貰える方法ないかな」
もし、他人への難しそうな要求を聞き入れてもらう方法があったら、知りたくないですか?
たとえば、デートに誘うとき。
ドキドキしますよね。
デートしてほしい!だけど断られたくない・・・。
そんなとき、断られないデートの誘い方を知ってたら?
そんな簡単に、人から「OK」は貰えないでしょって思いますよね。
だけど、「フット・イン・ザ・ドア」テクニックで簡単に「OK」を貰えます。
フット・イン・ザ・ドアとは

小さなお願いを積み重ねていって、本当の狙いである大きな目的を通すテクニック。
具体的には、まず、小さなお願いをします。
相手は「それくらいなら」と、お願いを聞いてくれます。
そしてまた、お願いをします。このとき前回よりも少しハードルの高いお願いをします。
これを繰り返すと、大きなお願いでさえ聞いてもらえる、というテクニックです。
「そんな、まさか(笑)」って思いますよね。
ところが、聞いてもらえるんです(笑)
人って単純なのって思ってしまいますよね(笑)
フット・イン・ザ・ドアって本当に効果あるの?っていう実験はいくつもあり、そのどれも効果が実証されています。
フット・イン・ザ・ドアの心理学的実験

- その①:「5~6人で行う、2時間もかかる家財調査」の依頼
- その②:「家の景観を損ねる大きな看板の設置」の依頼
「5~6人で行う、2時間もかかる家財調査」の依頼
「すんなり承諾しなさそうなお願い」をしたときの承諾率を調べた実験。
承諾率を上げる方法ってあるの?ということを調べた実験。
アメリカの心理学者ミルトン・フリードマンとスコット・フレーザーが、一般市民や主婦156人を対象に調べました。
「5~6人で行う家財調査にご協力いただけませんか?2時間ほどですかかりますが」と電話をかけました。
そのとき、4パターンの頼み方をしました。
- パターンA:名乗ってから頼んだ
- パターンB:名乗って、自己紹介してから頼んだ
- パターンC:名乗って、自己紹介して簡単な質問をし、答える前に頼んだ
- パターンD:名乗って、自己紹介して簡単な質問をし、答えてから頼んだ
簡単な質問とは、「お宅にはイスは何脚ありますか?机は何脚ありますか?」という質問。
「5~6人で行う家財調査にご協力いただけませんか?2時間ほどですかかりますが」と電話をかけたとき「何もなし」「自己紹介」「質問」「質問&回答」の4つのパターンで承諾率は違うのってことを調べた実験。
気になる承諾率は以下です。
- パターンA:22.2%
- パターンB:27.8%
- パターンC:33.3%
- パターンD:52.8%
「一度要求を飲んでしまうと次の要求が断りにくくなる」心の特性「一貫性の法則」を持っていることが原因です。
「家の景観を損ねる大きな看板の設置」の依頼
同じくフリードマンとフレーザーが112人を対象に行った実験。
「お宅の庭に、この大きな看板を立てさせてくれませんか?」とお願いをしたところ承諾率は、16%でした。
ですが、事前に「小さなステッカーを車か家の窓に貼ってもらえませんか?」というお願いに対して承諾した人に再度「お宅の庭に、この大きな看板を立てさせてくれませんか?」とお願いをしたところ承諾率は、76%でした。
一度お願いを聞き入れた人は、その後もお願いを聞き入れやすいということがわかった実験。
フット・イン・ザ・ドアの注意点

「フット・イン・ザ・ドア」ってすごいテクニックですよね。
承諾率の低いお願いでさえ「Yes」って言わせることのできるテクニックなんです。
小さな「Yes」を積み重ねたら、大きな目的を達成できる。
それが「フット・イン・ザ・ドア」テクニック。
ただ、注意点が2つあります。
1つは、相手にとっての小さなお願い。
あなたからしたら、小さいかもですが相手からしたら大きいかも。
大きいと断られるので、断られない小さなお願いをしましょう。
2つめは、仲のいい人には効きにくい。
というのはこの「フット・イン・ザ・ドア」テクニックが効果的なのは「嫌われたくない」という心理が働くから。
嫌われたくない心理から「そのくらいなら」という気持ちになります。
家族のような間柄だと「嫌われたくない」という心理が働きにくいです。
「嫌われない」という安心感があるから。
なので親兄弟以外の人に、ちいさなお願いをしましょう。
フット・イン・ザ・ドアの使い方【具体例】

「断られるかも」と思ったら、何でもいいので「断られないお願い」をしましょう。
「フット・イン・ザ・ドア」の効果で、お願いの承諾率が上がります。
恋愛に使うなら
「今度、映画を見に行こうよ」と誘う前に
- ノート貸して
- 電話番号教えて
- そのアメひとつちょうだい
- 落ちた消しゴムとって
- 鉛筆貸して
- CD貸して
ビジネスに活かすなら
「残業やって」と言う前に
- これ運んでくれない、ついでにこれも
- この作業やってくれないか
- 電話にでてくれる?
- 1枚コピーしといて
- ごめん、お茶入れて
まとめ

いつもの誘いを断るときを想像してみてください。
「喫茶店いこう!」
「今日は・・・。」
「えー。行こうよ!イコイコ!用事あるの?」
「用事はないけど・・・。」
「じゃあ行こう!」
「・・・うん。(断れなかった)」
勇気いりますよね。
それは、「嫌われたらイヤだな」という心理が働くから。
もしこれが面識ない他人だったら、断るときに勇気はいらないハズ。
小さなお願いで「Yes」を積み重ねると、相手の心の中に「断ると嫌われるかも」という感情が強くなります。
「いい人でありたい」とか「嫌われたくない」と思うのが人です。
「いい人でありたい」「嫌われたくない」という心理を利用するのが「フット・イン・ザ・ドア」です。
「フット・イン・ザ・ドア」は、人から簡単に「OK」が貰える強力なテクニックです。
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