心を動かす言い方。
やれって指導したのにやらないとイラつきませんか。
口答えされるとイラつきませんか。
上司の言葉にイライラしていたある日。
そんな日に限って、部下が言い訳。
腹立たしい。
イラッとして、ムカッときて、抑えきれなくなって、つい怒鳴ってしまったなんてこともあるのではないでしょうか。
部下が言い訳しなくなる言い方があります。
口答えしなくなる言い方があります。
そんな「部下を思い通りに動かす方法」を紹介します。
部下を思い通りに動かす方法【言い方で指導】
子どもに「片付けろ!」と怒っても、片づけるのは最初だけです。
だけど、「よーい、どん!」と片付けをミニゲームにしたら楽しんで片づけます。
それは、子どもの心に思わせたからです。「片付けたい」と。
部下にも心があります。
心って簡単に動かせます。
たとえば、洗い場を使いたいとき。
「あっちで洗ってほしい」と言っても動いてくれないかもしれません。
だけど「あっちのほうが洗いやすいよ」と言えば動いてもらえるかもしれません。
なんだったら「ありがとう」と感謝までされるかもしれません。
心を動かせば行動も変えることができます。
「部下を思い通りに動かす方法」とは、「部下の心を動かす言い方」のことです。
その①:疑問文で動かす
疑問文で言いましょう。
たとえば、残業してほしいとき。
「残業してもらえるか?」と言いましょう。
人の心は、他人の言葉に抵抗するものです。
心理学ではブーメラン効果と言われています。
以前書いたブーメラン効果のリンクを貼っておきます。
≫ ブーメラン効果|説得しようとすればするほど反発心が芽生える心理学
ちょっとイメージしてみてください。
「残業しろ」と命令された場合と「残業する?」と選択を与えられた場合を。
命令されるとなんとなく「イヤだ!」って思いませんか。
反対に選択を与えられると「まぁ残業してもいいけど」ってなりませんか。
人の心は、他人の言葉をすんなり受け入れることができません。命令はとくに。
疑問形にして伝えましょう。
だけど、どうしても断らせたくない!だから命令するんだ!って意見もありますよね。
そんなときは、「残業できる?と言ってもYes以外の答えはないけどな」と言いましょう。
同じ残業でも、こう言われると気分が違いませんか。
言い方に気を使うのはイヤかもしれませんが、人間は慣れます。
「残業な」と言われるより「残業できる?」と言いましょう。
慣れれば無意識に疑問形で話せます。車の運転のように。
疑問文は、部下に聞き入れていてもらいやすい言い方です。
疑問文は、部下の心を動かし、行動させる言い方です。
その②:謝罪の言葉で動かす
謝罪の言葉を添えましょう。
たとえば、コピーを頼む場合。
14時に会議があり、会議室の準備ができてなく書類が揃ってません。急な仕事が入ったからです。会議に来られるのは、大事な取引先の社長です。その社長は時間にすごく厳しいです。
「あ、ヤバイ…間に合わん…頼むしかない」
「これ、人数分コピーしといて!大至急な!!」って言いました。部下に。13時45分です。
「ちょっとできません。出張があるので」って言われてしまいました。
部下の心境は「(突然だし、言い方悪いし、いつもこっちの気持ちは無視。手を貸したくない)ちょっとできません。出張があるので」なのかもしれません。
しかたないので一人でしました。会議室と書類の準備を 。
「お待たせして申し訳ございません!」時計の針は14時32分です。
会議室には誰もいません。帰ってしまったようです。
最悪ですね(笑)
こんな最悪な状況はそうそうあるものではないですが・・・。
もし部下にコピーを頼むとき「忙しいところ悪いんだけど。これ、人数分コピーしといてくれない?突然でごめんね」と言えていたら部下の気持ちが変わって手伝ってもらえてたかもしれません。
謝罪を添えると、心が動き、行動も変えることができます。
その③:感謝の言葉で動かす
部下に対して、どうしても指示になりがちです。無意識に「してもらって当然」という意識があるからかもしれません。
そこを感謝に変えるだけで人間関係が改善されるかもしれません。
「来月の当番を誰にするかを、決めておいて」を少しアレンジして「来月の当番を誰にするかを、決めておいてくれると嬉しいんだけど」と伝えましょう。
何気ない「ありがとう」は、言った人の想像以上に人の心を動かせる言葉です。
感謝の言葉で、部下を思い通りに動かしましょう。
その④:具体的に伝え動かす
具体的に言いましょう。
わからないと動けないし、考える時間がかかるからです。
たとえば、部下に準備の指示を出すとき。
「もうすぐお客さんが来られるから、何かドリンクでも買ってきてもらえるかな?」と言うより
「1時間後に、お客様が5名来られるから、冷たいお茶でも買ってきてもらえるかな?」と言いましょう。
そこまで言わんでもわかるだろ!って言う人もいます。
ただ、部下を上手に動かしてる人はそんなことは言いません。
なぜなら、指示が具体的だからです。
具体的に言わないと、部下の心が違う意味で動きます。不安で動揺でオドオドみたいな。
具体的に言って行動させましょう。
その⑤:部下に答えさせて動かす
人は、誰でも自分で考えて決めたことは進んで行動します。
たとえば、取引先とのトラブルの場面。
「直接会って話してきてもらえないかな?」と言いたいところをグッとこらえてこう言いましょう。
「この件、上手くいってないみたいだけど、どうしたらいいと思う?」と上司。
そしたら部下が「直接会って話したほうがいいかと思います・・・どうでしょうか?」
「それはいい考えだ。ぜひ、そうしてくれる?」と上司。
「行ってきて」と言われて行く部下と「行く」と決めて行く部下はどっちが良い成果を上げるのでしょうか。
部下に答えさせて動かしましょう。
まとめ
部下を思い通りに動かす5つの言い方でした。
- その①:疑問文で動かす
- その②:謝罪の言葉で動かす
- その③:感謝の言葉で動かす
- その④:具体的に伝え動かす
- その⑤:部下に答えさせて動かす
心を動かす言い方ができれば、部下を思い通りに動かせます。
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